文学散歩は詩人の野田宇太郎氏が考案した言葉です。

 「文学散歩」の語は、野田宇太郎の創案になるもので、昭和26年「日本読書新聞」に「新東京文學散歩」を連載したことにはじまります。以来30余年にわたる「文学散歩」は、野田のライフワークとなりシリーズ全26巻が刊行されました。「文学散歩」は、実地踏査による文学の実証的研究書の先駆けであるばかりでなく、独自の優れた紀行文学でもあります。

 野田が「文学散歩」の執筆を決意したのは、戦争と戦後の無惨な文化遺産、自然風土の破壊に対する文学者としての憤りからでした。「過去の目標を失えば、同時に未来の目標も失う」という野田の言葉は「文学散歩」を生みだし、藤村記念堂、鴎外記念館、明治村の建設など歴史的風土の保存への情熱と尽力は「文学散歩」の意義の実践でした。

野田宇太郎文学資料館HP(http://www.library-ogori.jp/noda/about/post.html、2024年1月22日最終閲覧)

近年では、研究者である藤井 淑禎氏による『「東京文学散歩」を歩く』という本も発刊され、再ブームが起きているのではないかと思われます。

そこでPoetry Factoryも、文学散歩によって5感を使って文学を感じたり、作者の息遣いを知ることができるのではないかと、2024年1月に渋谷付近で文学散歩を開催しました。今後とも積極的に開催できればと考えています。

前回開催報告

文学散歩開催報告 渋谷編

2024年1月13日に渋谷付近で文学散歩を開催しました。 運営からのメッセージ 参加者の皆さまのご参加により、足元の悪い中ですが、思い出深いものとなりました。また、新し…

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