男一人の家

秋葉喬

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其處には高い煙突があつた。 僕も-君も 見上げながら 「煙突男はいいなあ」と思つた。 -煙突の下のクローバーの原ツば それが窓の下まで延びてゐる。 チツトモ音を立てないで 焰のつよいアルコールコンロは 何か君にふさわしい。 際室ではガソリンコンロが やかましく音を立ててゐた 君はだまつてそれに耳を傾けた。 僕は- 「アルコールとガソリン」 こんなことをくちずさんでゐた。 煙突の空を モルモツト色の雲が流れてゐた-。

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