曝ラサレタ歌(『逸見猶吉詩集』収録・同題第2篇)
本文の表示
毟ラレテ防風林
沿河ニ錯落スル鴉共
狙タレタ冬ノ街衢カラ獣血ニソマル
ソコノスルドイ傷痕カラ擾然トシテオレト君
杳カ対岸ニ横タフ一沫ノ苛薄ニサヘドキドキスル
鑢ノヤウナ幻覚ノ破片ガ 飛バサレテ来ルデハナイカ
沸キカヘル 岩漿ノニホヒニ噎セテ コノ道ハ忽チ
オレタチノ胸ニマデ切リ墜チテ来ルノダ
サカシマノ防風林 鴉共
擦リキレタ風ヲ孕ンデ 水ニ鎖シテ コノ沍エタ
風物ヲ 一線ノ攪キミダス非望ノ指示ヲ 誰ガ知ラウ
気圏ヲメグル 縦横ノ驕リ ギシギシト凍ル
ウルトラマリン・デイプノ驕リ
兇牙利非情ノマン中ノ誰ダ
喇叭ヲ吹キナラス誰ダ
★
奪フバカリノ愛シイ問ヒニ
ナニガ其処カラ君ヲ看ルノカ ツネニ
殺到スルインヘルノ 地上ノ露ハナル無際限
生キルトハ ソレヲ無尽ノ網目ヲ破ツテ 出発スル
出発スルノダ――
曠茫トシテ 立ツトコロ
モノヲ言ハズ 焔硝ノ腮ヲ銜ム冷血ノ末輩
火ノ雑草ノ 飽クナキオレノ額ニココロ触レテ スデニ
夏秋モムザンニ断タレ
天ニ流失スル 夢ナキ季節ノ歌ヲ堰イテハ
ナントイフコノ身ノ激シイ 蹂躙デアラウコトカ
★
絶望ニユズルモノ無シ
ヂカノ背後ニ傷ツケル糧ヲ曝シテ
ナホ 生涯ノ迂曲ト離反ニ吹キ荒サブ北北西 罕ニハ気流ノ行方ノミ深ク明滅スル コノ全身ノグルリニ潜ンデ
断崖ノイザナヒ 渦巻クモノヲオレハ知ル
オオ ハルカ犇メク樹々ノ淵ニ 火ヲ放ツテ
荒々シク捲キアゲテユク地底ノ落暉 ソノ肋
憤ルオレノ頸ニハ渇キ燦トシテ牽カレル 非望ノ一線
冬ノ吃水ガイマ獣血ニ蒙ク 暴々ト泡立ツテユクノダ
ログインすると、お気に入り登録や選集への追加ができます。
ログインすると、この作品に自分だけに見えるメモを残せます。
曝ラサレタ歌の談話
疑問や連想、ちょっとした読み方などを気軽に話せます。
まだ投稿はありません。
曝ラサレタ歌に寄せられた作品
詩から生まれた翻案・イラストや、朗読・解説などの関連リンクを持ち寄れます。
まだ投稿はありません。
批評・感想 0
作品の表現や構成を検討し、根拠を示しながら評価・講評する場所です。
まだ批評・講評はありません。
ログインすると批評・講評を書けます。