鴨川
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その流れ紅燈のかずを映したれども
湛へしはただ憂問の色ならずや
その流れ絃歌のひびきをつたふれども
身にしむはただ悲愁の風ならずや
誰か知る 鴨川の水
そもいくばくの涙と夢を流し去りしや
時は夢 情は夢と
流れてつきぬ哀怨の川
さりながら つきせぬは流れのみかは
あはれ まことも いつはりも
ただうたかたと知るや知らずや
果て知らぬ愛憎の川 堰くすべもなし
秋 初
われ憂愁の床に覺めて
窓に初秋のしるきを見る
流離の夢をかへりみれば
わが失ひしものいくばくぞ
蟲のね〓々と胸をうちて
人の思ひはせつなきかな
あはれ空の日の情熱は
雲の行方か 水の行方か
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