庭前の石と雨

加藤介春

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木に雨のふりそゝぐのはいゝものだ、 友よ遊びに來給へ、 その木のしたに石を描いて ふりそゝぐ雨を見るのは更にいゝものだ。 石は丈高くして頭を持ち、 人に似たすがたを持ち そしてよく立つものが最も奇である。 石はふしぎなものである、 それ故に石みづからが生きると共に このひろい庭園の木や草を生かしてくれる、 美しくしてくれる。 よく見るがいゝ、 169 そこには石で遠近がつくられてゐる、 山と川とがつくられてゐる。 木に雨のふるのはいゝものだ、 友よ、 石に雨のふるのは更にいゝものだ、 石は濡れてその奇なるすがたをます〓〓奇にする。 わたしはかつて李白の像によく似た石を 見たことがある、 友よ來れ、 石はこの雨をすばらしい詩にしてゐる。

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