十月の朝
本文の表示
ひさしぶりに、 は林檎のやう靑やかに霽れて 穹
日光は白く
東天の山嶺から光りを撒く。
家々の障子は開け放たれて
ぱちぱちと拂塵の音がきこねる。
俺も破れすすけた障子をあけて
柿の葉をふり落して戯むでゐる
雀どもの唄をきき惚ける。
ああ、 かくも開け放つた心の裡に
泌みてくる幼兒の悲鳴!
(にくにくしい貧乏を激憤く、 するどくもいぢらしげなる
悲鳴である)
ああ、 この祈りのごとき空よ曇りたまふな
俺はしばし
黑甍の上に體軀を伸ばして
冷ね切つた肌を日光にあたため
なまくさい惡夢を、 落葉のやうに棄てしまをう。
ログインすると、お気に入り登録や選集への追加ができます。
ログインすると、この作品に自分だけに見えるメモを残せます。
十月の朝の談話
疑問や連想、ちょっとした読み方などを気軽に話せます。
まだ投稿はありません。
十月の朝に寄せられた作品
詩から生まれた翻案・イラストや、朗読・解説などの関連リンクを持ち寄れます。
まだ投稿はありません。
批評・感想 0
作品の表現や構成を検討し、根拠を示しながら評価・講評する場所です。
まだ批評・講評はありません。
ログインすると批評・講評を書けます。