春(『未収録』収録・同題第2篇)
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風船にひつぱられて 小鳥は中空たかくのぼつていつた
風船はくるめく日傘をまはし あたたかな銀の雨を降らした
小鳥はむしやうにうれしくなり 力いつぱいそのすずを鳴らした
それにしても風船にのれない重たい心――ぼくは丘のクツサンの中でじたばたする
あばらに生えた青麦の芽をむしりながら
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