雪の線路を歩いて

後藤謙太郎

タグを編集・提案

作品の主題・モチーフなど、対象に固有の情報を登録してください。年代・形式・表記・文学運動などの共通分類は登録できません。会員タグの追加と、正式タグの削除は、5人の支持で自動反映されます。

ログインするとタグの追加・削除を提案できます。

貧しさの為に俺は歩けり ひとすじの道 雪の線路を俺は歩けり 貧しさの為に歩ける俺には 火を吐きて 煙を挙げて 罵る如く 汽笛を鳴らして 走りゆくあの汽車が憎し 文明の利器なれども俺には憎し ひもじさの為に疲れて歩ける俺には それ食えがしに汽車の窓より 殻の弁当を投げつくる人の心が憎し とりわけて今 村を追われて歩ける俺には スチームに温められて 安らかに旅する人の心はなお憎し われ等が汗にてなりし 秋の収穫を取り去る代りに 彼の怖ろしき文明の病毒を運び来る あの汽車は 毒蛇のごとくたまらなく憎し 毒蛇のごとくたまらなく憎きはあの汽車 野獣の呪いのごとく 夜も日も唸りて 若き男女の幾群を ああ痛ましき都会の工場に送り出す たまらなく憎きはあの汽車    (五行抹消) 貧しさの為に歩ける俺には 村を追われて歩ける俺には ひとすじの道 雪の線路を歩ける俺には 文明の利器なれどもたまらなく憎し (一九二六年四月後藤謙太郎遺稿集刊行会刊『労働・放浪・監獄より』を底本)

ログインすると、この作品に自分だけに見えるメモを残せます。

批評・感想 0

作品から読み取ったことや、自分の中に生まれた感覚をまとまった文章で残す場所です。

まだ解釈・感想はありません。

雪の線路を歩いての談話

疑問や連想、ちょっとした読み方などを気軽に話せます。

まだ投稿はありません。

話題を投稿する

雪の線路を歩いてに寄せられた作品

詩から生まれた翻案・イラストや、朗読・解説などの関連リンクを持ち寄れます。

まだ投稿はありません。

この詩に作品を寄せる