秋の封塞

逸見猶吉

タグを編集・提案

作品の主題・モチーフなど、対象に固有の情報を登録してください。年代・形式・表記・文学運動などの共通分類は登録できません。会員タグの追加と、正式タグの削除は、5人の支持で自動反映されます。

ログインするとタグの追加・削除を提案できます。

俺は手をあげてゐる 彼奴は用意する 市街ははや秋の封塞につめたくも斜傾するよ あの厖大な鉄の下では電波のやうによろめいて 肋骨だけの男らが貧弱に管をまいてゐる すべてここに実在するものは海面にまで傾倒し みづからを刺さうとする陰欝なる堆積に充ちあふれ 造船術は街角に灰緑色の皮膚を噛みくだいてゐる 恐ろしい物質の秘密をかんじ その重量を交換し 生物はほとんど幽霊について喚いてゐる 造花はいちめん舗石の上に血を流し ああ とほく秋色殺到して 赤煉瓦 泥靴 死 雲は洋紙のやうに巻かれて高く ひそかに横行するものは高架橋を窺がひ 光線は幾条も運搬され 吠えない犬が稀薄である 錨はすでに溶解され 百万の時計は瀝青に狂つた  ≪なんにも言ふことなんぞあるもんか≫ 俺は手をあげてゐる 彼奴は用意する

ログインすると、この作品に自分だけに見えるメモを残せます。

批評・感想 0

作品から読み取ったことや、自分の中に生まれた感覚をまとまった文章で残す場所です。

まだ解釈・感想はありません。

秋の封塞の談話

疑問や連想、ちょっとした読み方などを気軽に話せます。

まだ投稿はありません。

話題を投稿する

秋の封塞に寄せられた作品

詩から生まれた翻案・イラストや、朗読・解説などの関連リンクを持ち寄れます。

まだ投稿はありません。

この詩に作品を寄せる