煉瓦台にて
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水沫を擾して抛物線の、刻薄を伝つて。
空に痙攣れて 船体の悲しみが沈むでゆく。
燃え尽きた煉瓦台に身を打ちなげて己は、薊の花と落日と、荒々しい時の転移を聴いてゐる。地に墜ちる気流の行方にもがいては、刹那刹那の断面を過ぎる候鳥の黒く。己はその憎々しい掌に、自らの頽唐を深めて、雲を自在に馳つてゐるのだ。死はやがて己を、天上の水沫に捲き込むであらうか。とまれ無限への不逞な身構へであらうとも、彼の煉瓦台に、一沫の血漿を残すであらう。
ああ今は盛り反へる船体の悲しみ、その滲み透る深度にこそ、最も惨忍な意志との婚姻を誓ふのだ。
拒絶されたこの双手を投げるのだ。水沫を擾して、その刻薄をはるかに伝へよう。
友よ。己は君に一撃をくれて此処を発つ。
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