かなたの空

川路柳虹

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手を伸ばせ、 よし、 あたへられずとも 靑空に、 かなたの空に、 固き土より伸びてゆく芽のごとく 思ふさま光りを吸へよ。 わたしは愛する、 生れたる土を、 吾を培ふ土を、 わが目は空に燃ゆるがため、 夢を哺む土を愛する。 雪のうちから、 春を覓めるもの、 煙りかゞやく樹木に、 はやくも囀る小鳥。 手を伸ばせ、 思ふさま、 渦卷く嵐のうちにわが身を抱きしめ、 われと知らぬものの世界に、 わが夢を行へよ。 見るかぎり晴れたる空は 雲の上にある、 朝風はこゝろ優しく地を這ひ、 歌を、 新しき歌をそこに搖り動かす。

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