一炷

北原白秋

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香炉いま 一炷のかをり。  あはれ、火はこころのそこに。 さあれ、その 一炷のけむり、  かの空の青き龕に。    青き花 南紀旅行の紀念として且はわが羅曼底時代のあえかなる思出のために、この幼き一章を過ぎし日の友にささぐ。 「四十年二、三両月中作」

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