狼
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荒魂
まどろまず。
大き月
満ちて、照りぬ。
何を澄む
夜の蒼ぞ。
とりよろふ
山の真洞。
草も木も
押し靡け、
疾く、野分
吹きすさむを。
安からず、
また、寝ねず、
千速振る
神ことごと。
たづたづし、
隈ふかし、
山河の
瀬に鳴りつつ。
直向ふ
月にのみ、
耳は裂け、
地に喚べば。
雪かとも
身は白し、
大口の
真神、狼。
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