饗宴
本文の表示
ひとびと酸き胡瓜を噛み
やゝに濁れる黄の酒の
陶の小盃に往復せり
そは今日賦役に出でざりし家々より
権左エ門が集め来しなれ
まこと権左エ門の眼双に赤きは
尚褐玻璃の老眼鏡をかけたるごとく
立つて宰領するこの家のあるじ
熊氏の面はひげに充てり
榾のけむりは稲いちめんにひろがり
雨は※々青き穂並にうち注げり
われはさながらわれにもあらず
稲の品種をもの云へば
或いはペルシャにあるこゝちなり
この感じ多く耐へざる
背椎の労作の後に来り
しばしば数日の病を約す
げにかしこにはいくたび
赤き砂利をになひける
面むくみしつ弱き子の
人人の背後なる板の間に座りて
素麺をこそ食めるなる
その赤砂利を盛れる土橋は
楢また檜の暗き林を負ひて
ひとしく雨に打たれたれど
ほだのけむりははやもそこに這へるなり
ログインすると、お気に入り登録や選集への追加ができます。
ログインすると、この作品に自分だけに見えるメモを残せます。
饗宴の談話
疑問や連想、ちょっとした読み方などを気軽に話せます。
まだ投稿はありません。
饗宴に寄せられた作品
詩から生まれた翻案・イラストや、朗読・解説などの関連リンクを持ち寄れます。
まだ投稿はありません。
批評・感想 0
作品の表現や構成を検討し、根拠を示しながら評価・講評する場所です。
まだ批評・講評はありません。
ログインすると批評・講評を書けます。