永井荷風

タグを編集・提案

作品の主題・モチーフなど、対象に固有の情報を登録してください。年代・形式・表記・文学運動などの共通分類は登録できません。会員タグの追加と、正式タグの削除は、5人の支持で自動反映されます。

ログインするとタグの追加・削除を提案できます。

ありがたや浅草の 大慈大悲観音薩※のおんめぐみ。 定めなき人の世の幾百年 つきず絶えざる人の群。鳩の群。 おもへば我も幾十年 世は末ながら今もなほ 鳩とおなじく飢ゑもせで 鳩をながむる春の暮。 初てわが手をこゝに引き 鳩に豆まくたのしさを 共にながめてたのしみし 祖母はとく失せ母もまた 世になき人となりにけり。 やがてわが身はおひ立ちて 恋路の闇の二人づれ 末とげたさの念願を 籠めて御堂にいのりしも 風露一朝の夢なりき。 今来て見れば御手洗に あふるゝ水の音につれて 過し日の数かぎりなき思出 御堂の鉦の音と共に 浮び来りて望なき 老のこの身をなぐさむる。 ありがたや浅草の 大慈大悲観音薩※のおんめぐみ。 老のこの身のいまはまで 守らせたまへ わが胸の奥底ふかく 守らせたまへ 仮の世の消えぬべき思出を。

ログインすると、この作品に自分だけに見えるメモを残せます。

批評・感想 0

作品の表現や構成を検討し、根拠を示しながら評価・講評する場所です。

まだ批評・講評はありません。

鳩の談話

疑問や連想、ちょっとした読み方などを気軽に話せます。

まだ投稿はありません。

話題を投稿する

鳩に寄せられた作品

詩から生まれた翻案・イラストや、朗読・解説などの関連リンクを持ち寄れます。

まだ投稿はありません。

この詩に作品を寄せる