酒場と憂鬱
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酒場の時計は陰気な時計だ
この卓子をひつくり返して了へ
コップが
途方もなく臆病な金切り声をたてゝ壊れ
白い洋食皿が
げらげら笑つて壊れた
ソース瓶のソースの色が
俺の腐つた血によく似た色だ
×
いつでも いつでも
俺の顔をじろじろみる
卓子のもくめの奴がしやくに障る
まあよい……まあよい
俺は機嫌をなほして
五色の酒をつくらう
そしてはにかんだ女のやうにうつむいて
そつと呑まう
×
あれあれ
この室の中のお月様は
妙に青白いお月様だ
俺の舌をビフテキにして
刃のない洋刀で
ちび/″\刻んで喰ひたいものだ
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