明星
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浮べる雲と身をなして
あしたの空に出でざれば
などしるらめや明星の
光の色のくれなゐを
朝の潮と身をなして
流れて海に出でざれば
などしるらめや明星の
清みて哀しききらめきを
なにかこひしき曉星の
空しき天の戸を出でて
深くも遠きほとりより
人の世近く來るとは
潮の朝のあさみどり
水底深き白石を
星の光に透かし見て
朝の齡を數ふべし
野の鳥ぞ啼く山河も
ゆふべの夢をさめいでて
細く棚引くしのゝめの
姿をうつす朝ぼらけ
小夜には小夜のしらべあり
朝には朝の音もあれど
星の光の絲の緒に
あしたの琴は靜なり
まだうら若き朝の空
きらめきわたる星のうち
いちいと若き光をば
名けましかば明星と
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