焔の后
本文の表示
気も遠く世も消え/\や
丑三つの森の奥の
白檀ほのにくゆり
木薩地しづき頃ほひ。
魑魅が気夢にふれて
孵りし我かの心地。
皐月闇霊気ばしる
夜半の戸に額を垂れて
あゝ堪へ難き胸の狂火。
雛よばふ焼野の雉子の
闇睨む眼か きらに
燃え飛ぶ野火の遠火の
青火魂――あなやの刹那。
魄霊ゆらに揺ぎつ
讃歌咽喉をあふれて
狂ひ心地、小手招き、
いと深き闇のをちに
認め得し小さき焔の后。
五十年のわが歌の世を
上下の永劫に
うるはしくも霊妙く。
不滅の光明の宮の
常虹の御座の上。
われ生命の王者が
斎かれむほのほの后
猛火の天衣左手に
着代をすゝむる情の素振よ。
この時白隼とびて
天の世に拍手打つ音もす
くつがへれ今のこの世
我こそは理想の宮に
ひとり笑む王者なるぞ。
焔そは燃ゆるもの
身の膏しぼるものか。
あゝ好し、后に参る。
焼けても人世の外に活くべし。
ログインすると、お気に入り登録や選集への追加ができます。
ログインすると、この作品に自分だけに見えるメモを残せます。
焔の后の談話
疑問や連想、ちょっとした読み方などを気軽に話せます。
まだ投稿はありません。
焔の后に寄せられた作品
詩から生まれた翻案・イラストや、朗読・解説などの関連リンクを持ち寄れます。
まだ投稿はありません。
批評・感想 0
作品の表現や構成を検討し、根拠を示しながら評価・講評する場所です。
まだ批評・講評はありません。
ログインすると批評・講評を書けます。