雛祭

薄田泣菫

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青磁に亂るる糸柳の 若芽をきざめる片枝がくれ、 かざれる雛の玉の殿を 誰が子か見入りて獨り笑むは。 玉をちりばむる金の冠、 龍頭を彫りたる劍太刀の 花いろ衣を透きて見ゆる あてなる姿を君や戀ふる。 春知りそめつる糸柳の 嫋えて見ゆるも哀れなるに、 緋桃を浮けつる瓶子とりて、 沈める思に注ぎてみまし。 彌生のみ空と若き命、 いずれか白日の夢に似ざる。

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