ほほじろ(『泣菫詩抄』収録・同題第1篇)

薄田泣菫

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み山頬白鳴くことに、 一筆啓上つかまつる、 故郷を出てからまる二年、 まめで其方も居やるかと、 つひぞ忘れた事もない、 風のたよりにことづてて、 木の實草の實やりたいが、 お山の鳥の世わたりは、 春の彼岸が來てからは、 雛のそだてに忙しうて、 ひまな日とては御座らない。

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