小歌
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木立生ひ繁る阜は、岸まで下りて、靜かな水の中へつづく。薄暗い水の半は緑葉を、まつ青なまたの半は中空の雲をゆすぶる。
ここを通るは白雲の眞珠船、ついそのさきを滑りゆく水枝の筏……それ、眼の下に堰の波、渦卷く靄のその中に、船も筏もあらばこそ。
われらが夢の姿かな。船は碎け、筏は崩れ、帆はあれど、めあてなく、波のまにまに、影の夢、青い夢、堰に裂け、波に散り、あともない。
木立生ひ繁る阜は岸までつづく。向の岸の野原には今一面の花ざかり、中空の雲一ぱいに白い光が掠めゆく……ああ、また別の影が來て、うつるかと見て消えるのか。
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