土地〈3〉

山之口貘

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住めば住むほど身のまわりが いろんなヤロウに化けて来るのだ 疎開当時の赤ん坊も いつのまにやらすっかり ミミコヤロウになってしまって つぎはぎだらけのもんぺに 赤い鼻緒の赤いかんこで いまではこの土地を踏みこなし 鼠を見ると ネズミヤロウ 猫を見ると ネコヤロウ 時にはコノヤロバカヤロなどと おやじのぼくにぬかしたりするのだ 化けないうちにこの土地を 引揚げたいとはおもいながらだ

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