夏の面影

土井晩翠

タグを編集・提案

作品の主題・モチーフなど、対象に固有の情報を登録してください。年代・形式・表記・文学運動などの共通分類は登録できません。会員タグの追加と、正式タグの削除は、5人の支持で自動反映されます。

ログインするとタグの追加・削除を提案できます。

夢 韓紅の花ごろも 燃ゆる思とたきこめし 蘭麝の名殘匂はせて 野薔薇散り浮くいさゝ川 流の水は淺くとも 深し岸邊の岩がねに 結ぶをとめの夏の夢。 よその高峯の夕霞 何にまがへてたどりけん 羅綾のしとね引換へて 今は緑の苔むしろ 水とこしへに流去り 花いつしかと散りぬれば 夢か昨日の春の世も。 のぼる朝日に照りそひて 色なき露も色にほふ 眺めまばゆきあさぼらけ 若葉のみどり夏深き 梢はなるゝもゝ鳥は 我世たのしと鳴くものを さめずやあはれをとめごよ。 鳴くや杜鵑のひと聲に 五月雨いつかはれ行けば ちぎれ/\の雲間より やがてほのめく夏の月 銀輪露に洗はれて 我世すゞしとてるものを さめずや哀れをとめごよ。 螢飛びかふ夕まぐれ すゞ風そよぐ夜半の空 流れ流るゝ谷川の 水の響はたえねども 水の行くへは替れども 覺めずやあはれなが胸に 燃ゆる思の夏の夢。

ログインすると、この作品に自分だけに見えるメモを残せます。

批評・感想 0

作品の表現や構成を検討し、根拠を示しながら評価・講評する場所です。

まだ批評・講評はありません。

夏の面影の談話

疑問や連想、ちょっとした読み方などを気軽に話せます。

まだ投稿はありません。

話題を投稿する

夏の面影に寄せられた作品

詩から生まれた翻案・イラストや、朗読・解説などの関連リンクを持ち寄れます。

まだ投稿はありません。

この詩に作品を寄せる