片戀
本文の表示
市街を遠くはなれて行つて
僕等は山頂の草に坐つた
空に風景はふきながされ
ぎぼし ゆきしだ わらびの類
ほそくさよさよと草地に生えてる。
君よ辨當をひらき
はやくその卵を割つてください。
私の食慾は光にかつゑ
あなたの白い指にまつはる
果物の皮の甘味にこがれる。
君よ なぜ早く籠をひらいて
鷄肉の 腸詰の 砂糖煮の 乾酪のご馳走をくれないのか
ぼくは飢ゑ
ぼくの情慾は身をもだえる。
君よ
君よ
疲れて草に投げ出してゐる
むつちりとした手足のあたり
ふらんねるをきた胸のあたり
ぼくの愛着は熱奮して 高潮して
ああこの苦しさ 壓迫にはたへられない。
高原の草に坐つて
あなたはなにを眺めてゐるのか
あなたの思ひは風にながれ
はるかの市街は空にうかべる
ああ ぼくのみひとり焦燥して
この青青とした草原の上
かなしい願望に身をもだえる。
ログインすると、お気に入り登録や選集への追加ができます。
ログインすると、この作品に自分だけに見えるメモを残せます。
片戀の談話
疑問や連想、ちょっとした読み方などを気軽に話せます。
まだ投稿はありません。
片戀に寄せられた作品
詩から生まれた翻案・イラストや、朗読・解説などの関連リンクを持ち寄れます。
まだ投稿はありません。
批評・感想 0
作品の表現や構成を検討し、根拠を示しながら評価・講評する場所です。
まだ批評・講評はありません。
ログインすると批評・講評を書けます。