白い牡鷄

萩原朔太郎

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わたしは田舍の鷄です まづしい農家の庭に羽ばたきし 垣根をこえて わたしは乾からびた小蟲をついばむ。 ああ この冬の日の陽ざしのかげに さびしく乾地の草をついばむ わたしは白つぽい病氣の牡鷄 あはれな かなしい 羽ばたきをする生物です。 私はかなしい田舍の鷄 家根をこえ 垣根をこえ 墓場をこえて はるかの野末にふるへさけぶ ああ私はこはれた日時計 田舍の白つぽい牡鷄です。

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