魔のひととき(連作『魔のひととき』第1篇)
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尾花の白い幻や たれこめた靄が
もう 今にも滴り落ちさうな
冷えた涙のわきかへる わきかへる
この魔のひとときよ
とぼとぼと坂をくだり径をゆけば
人の世は声をひそめ
キラキラとゆらめく泉
笑まひ泣く あえかなる顔
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