小鳥
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眞白き霜の曉に
香もなき枇杷の花に來て、
小鳥かなしきまなざしは
うすき日かげにただよへり。
小鳥よ、いましものうげに
鳴くは羽がひの冷ゆるとや、
冬かくまでにうら寂びて
なさけの園は遠しとや。
雪雲とぢて風冴えぬ、――
鳴くねあはれのおとろへに、
よろこびかつてあかざりし
ふしの華やぎ聽きわかず。
宴樂の海も時來れば
醉の潮の落つる間を、
干潟に拾ふうつせがひ
その盞を誰か汲む。
女神手をとり野に引くと
ゆめみてさめし曉に、
などその夢のたのしくて、
この鳴く聲の悲しきや。
わが夢の門にさまよひて
香もなき枇杷の花を啄み、
氷雨のうつにまかせては
傷ましきかな汝が姿。
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