光の歌

蒲原有明

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光は白き鳥となりて 輝く空の黎明に、 めざめてもなほ麗はしき 夢の翅や。 曉星清き天の園に 瑞木は匂ふ彩の氣息、 見よ雲もまた命ある 香にこそ染まれ。 世は新しき日にかへりぬ、 運命の車いと暗き 轍のあとも古歳の 塵にかくれよ。 何處に人は徂き果つとも、 この日めざめし天の戸の 光の誘ひとことはに われはたのまむ。 溶けたる瑠璃の高き淵に 雲は流れて注ぐ時、 焔うかべし朝のいろ、 朝のよろこび。 太虚の宮殿の階段踏み、 聖き扉に手を寄せて、 誰が權威にか披きけむ、 樞ぞ響く。 げに今白き鳥となりて 光は天を離れけり、 天を離れてわか草の 野にこそ降れ。

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