日神頌歌
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いのちのねざしうるほへば
ここなる花もかをるなり
文布織ります羽槌雄の
神の高機しののめに
いろあやとくもととなひて
影かすかなり星の梭
雲はいと濃き紫に
うすくれなゐの糸をぬき
高野路夢の花罌粟の
つぼみひらくる曙や
げにかぎりなきよそほひの
榮あふぐこそゆかしけれ
いとものふりし冬の夜の
幽宮のまゆごもり
もぬけいでては天の原
春の霞のもろつばさ
まだかよわげに見ゆれども
おほはぬ空もなかりけり。
夜の闇消えてゆく空に
見よ白鳩の羽を矧ぎて
にほふ桂の眞鹿兒矢の
生矢千箭の靱を負ひ
日女の神は春かへる
かの稚宮にいでましぬ
御統の玉おとたかく
天にきこえて曉の
星の光のゆらぐ時
この世なやめる人の身も
こごえし靈もやはらかき
春の日影にむかへかし
をりこそよけれ常世なる
甘き菓の新釀
碼瑙の谿にしたたれば
わきほとばしる白泡の
にほふがごとくみなぎりて
光さしそふ日のみ神
ああうるはしき日孁貴
まだ天地のわかくして
影清かりし朝ぼらけ
遠き光を身にしめて
誰か高市に神集ふ
神のみ聲をこの日傳へむ
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