追憶

蒲原有明

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光かすかに日は落ちて 愁はせまるゆふまぐれ またうちさわぐわが胸の ものおもひこそあやしけれ つつむは何のこころぞや 憶ひいづるぞさてはよき 夕なごりのしづけさに しばしはあはき影ひけよ 野の曙をわれ趁ひて 醉ひて過ぎしも夢なりや さしもつつみて何かせむ 憶ひいでずばかひなしや ただかりそめに星讃めて ただ麗しき人すごし ほのぐらき路ふみゆけば 熱き血しほも冷えにけり さあれつつむに忍びむや 憶ひいづればたのしきを 樹杪わかるる光こそ 雲にかくれてゆきにしか 今宵は昔たえはてし 清きしらべもかへり來よ つつむといふもこころから ああまたおもひいでてまし 嗚呼かの野邊のかたらひや その幸常久に盡きざれば よろこびの華褪せずして 生命の草もにほふなり つひにつつむにたへがたし おもひいづるぞさてはよき

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