鮎鷹

北原白秋

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鮎鷹は多摩の千鳥よ、 梨の果の雫く切口、 ちちら、ちち、 白う飛ぶそな。 鮎の子は澄みてさばしり、 調布の瀬瀬のかみしも、 砧うち、 砧うつそな。 鮎鷹は初夜に眼の冴え、 夜をひと夜、あさりするそな。 ちちら、ちち、 鮎の若鮎。 水の色、香る泡沫、 眉引のをさな月夜を ああ、誰か、 影にうかがふ。 註 多摩川のほとりには梨畑多し

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