墓地の散歩者

北原白秋

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雲は、白く、 飄飄と飛ぶ。 梢には寝るものがある。 ほのぼのと 呼びける風、 電波だけそれに触れてる。 悪神よ、 月が出るのだ。 短夜の墓地になるのだ。 止せよ、おい、 赤いネクタイ。 だから、君は夢遊病者だ。 聴け、音が しきりと揺れる。 碧梧桐の花房が鳴る。 何と、また 動く夜空だ。 ほう、青いサァチライトだ。 雲は、ぢき、 曙になる。 梢から待つものがある。

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