蕗の薹

北原白秋

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 新らしき蕗の薹かな。珍らしき苦き香ぞする。その蕗の薹一つ刺し、二つ刺し、竹の小串に三つ刺して、さて味噌つけて、火に焼きて、あな苦さよと一つ食べ、あなうまさよと二つ食べ、あないつくしと三つ食べて、さてさびしやと我ゐたり。春さきの夜のあは雪の消なば消ぬかの声聴きてけり。そのしばらくは。

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