聴けよ妻ふるもののあり
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聴けよ、妻、ふるもののあり。かすかにもふるもののあり。初夜過ぎて夜の幽けさとやなりけらし、ふりいでにけり。何かしらふりいでにけり。声のして、ふりまさるなり。雨ならし。いな、雪ならし。雪なりし。雪ならば初の雪なる。よくふりぬ。さてもめづらにふる雪のよくこそはふれ、ふりいでにけれ。さらさらとまた音たてて、しづかなり。ただ深むなり。聴けよ、妻、そのふる雪の満ち満ちて、ただこの闇に舞ひ深むなり、ふりつもるなり。
たまさかに浪の音する夜の雪なり
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