道ぐさ

北原白秋

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芝くさのにほひに 夏の日光り、 幼年のこころに *Wasiwasi 啼く。 伴にはぐれて うつとりと、 雪駄ひきずる 眞晝どき。 汗ばみし手に 羽蟲きて、 赤き腹部すり、また、消ゆる 藍色の眼の美くしや。 つかず離れぬ その恐怖、 たらたら坂を またのぼる。 芝くさのにほひに 夏の日光り、 幼年のこころに Wasiwasi 啼く。 * 油蝉の方言

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