ペンギン
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見知らぬ海と空とに
鳴いてゐる、鳴いてゐる、ペンギン、
なにを鳴くのか、ペンギン、
光と陰影の申子。
冷たい氷のうへから
歌ふてくるペンギン、
なにを慕ふのか、ペンギン、
寂しい空のこころに。
おそれも悔もない気ぶりで、
あるいてくる、ペンギン、
なにが楽しいのか、ペンギン、
大勢あつまつて、のんきに。
紺と白との燕尾服で、
ものおもふペンギン、
なにが悲しいのか、小意気な
わかい紳士のペンギン。
さらさら悲しい様子も、
うれしさうにもない、ペンギン、
なにを慕ふのか、ペンギン、
幽かな空の光に。
四十五年五月
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