落葉吟
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かうかうと照る月ながら、雨のごと飛ぶ落葉かな。ああ落葉、その影見れば、秋も早や老いにたるらし。ああ落葉、その声きけば、おのづから冬か待たるる。身の老といふにはあらね、おのれまた若しともなし。さやけさはかかる夜ながら、見の恍れむ光にあらず。杉木立青きはあれど、隣山早やも痩せたり。枯れ枯れの木の枝を透きて、月はただ遠くあらはに、落葉また風に吹かれて、へうへうとかぎりも知らず。いつの日かまたと還らむ、いつの世か久しかりちふ。これやこの常なかる世に年月の移らふまにま、我はあり、我はあれども、いつ知らず後べのみ見る。なほなほも先きぞ気遠き。而かもなほ過ちにけり。つくづくと耻ぢ泣きにけり。さりとては諦めも得ず、また和の悟りをも見ね、ただすこしおのれ知るからただ堪へて遜るのみ。ややややにかくてあるまで。寂しがり寂しがるなる。ほとほとに堪へは得ぬとも、この寂びや、身もて得し寂び、せめて者まだ頼りなる、ただたのみただ守るべき。ただひとり物も思はむ。さてひとり歩み歩まむ。あはれなる末の末かも、飛びちらふ落葉なるべき。落葉なら風のまかせよ。照る月に、北山風に、夜あらしに、影は影とし、はらはらと、ただ、はらはらと声ばかりせよ。
おらもまたあなたまかせぞ一茶坊
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