竹の林の歌

北原白秋

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 雨あとの竹の林に、夕あかりかがよふ見れば、その竹の湿る根ごとに、何か散り、深く光れり。その節のひとつひとつに、何かまた溜り光れり。其笹のさみどりの葉に、何かまた揺れて光れり。金色のその光るもの、こまごまと目に染みるもの、雨ふりてあかれるのちは、とりわけて揺れてうつくし、寂しくて見てゐるきははいよいよに消えてうつくし。揺るるともただ見て居らむ、消ゆるともまた見て居らむ、堪へ堪へて日の暮るるまで、なほなほに寂しがりつつ。わが宿の竹の林の夕あかり、裏山松の松風も聴けば親しさ。

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