彈琴
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悲しとも樂しとも、
浮世を知らぬみどりごの、
いかなればこそ琵琶の手の、
うごくかたをば見凝るらむ。
何を笑むなる、みどりごは、
琵琶彈く人をみまもりて。
何をか囁くみどりごは、
琵琶の音色を聞き澄みて。
浮世を知らぬものさへも、
浮世の外の聲を聞く。
こゝに音づれ來し聲を、
いづこよりとは問ひもせで。
破れし窓に月滿ちて、
埋火かすかになりゆけり、
こよひ一夜はみどりごに、
琵琶のまことを語りあかさむ。
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