白百合

葛巻星淵

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汝、 途の長きに疲れたれど、 猶望みなしと言はず、 汝、 力を復活 されしに依りて、 衰弱へざりき。 とろ (以賽亞書第五十八章) なやむ旅人途にあり。 背の重荷はいと重し、 晝の暑さは蒸す如し。 足は痛みて血は出でぬ、 腹も空しく食はなし、 咽喉渇きて堪へ難し。 息はん木蔭更になし、 村里遠し、 人見えず、 あゝ如何にせむ、 如何にせむ。 されど行くべき處まで 行かずに我れのあるべしや。 斯くと思ひて氣を勇め 又も步みをよろ〓〓と 運びし路の傍らに、 優しく笑みて咲き出てし 露白百合の花一、枝、 慰藉の神は此處にあり。

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