カーバイト倉庫

宮沢賢治

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まちなみのなつかしい灯とおもつて いそいでわたくしは雪と蛇紋岩との 山峡をでてきましたのに これはカーバイト倉庫の軒 すきとほつてつめたい電燈です   (薄明どきのみぞれにぬれたのだから    巻烟草に一本火をつけるがいい) これらなつかしさの擦過は 寒さからだけ来たのでなく またさびしいためからだけでもない (一九二二、一、一二)

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