休息

宮沢賢治

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そのきらびやかな空間の 上部にはきんぽうげが咲き  (上等の butter-cup ですが   牛酪よりは硫黄と蜜とです) 下にはつめくさや芹がある ぶりき細工のとんぼが飛び 雨はぱちぱち鳴つてゐる  (よしきりはなく なく   それにぐみの木だつてあるのだ) からだを草に投げだせば 雲には白いとこも黒いとこもあつて みんなぎらぎら湧いてゐる 帽子をとつて投げつければ黒いきのこしやつぽ ふんぞりかへればあたまはどての向ふに行く あくびをすれば そらにも悪魔がでて来てひかる  このかれくさはやはらかだ  もう極上のクツシヨンだ 雲はみんなむしられて 青ぞらは巨きな網の目になつた それが底びかりする鉱物板だ  よしきりはひつきりなしにやり  ひでりはパチパチ降つてくる (一九二二、五、一四)

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