しぐれ(『愛の詩集』収録)

室生犀星

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あはあはしい時雨であつた さつと降つて またたく間に晴れあがつて行つた 坂みちを上りながら 空はと見れば しぐれは街のなかばに行つて 片町あたりにふつてゐた さうかと思ふともう寺町の高台あたり 明らかに第二の時雨が訪づれ そのおとは屋根屋根の上をつたつて 蒼い犀川の上を覆ふのであつた

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