室生犀星

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夜になつて木の葉を見ると ふしぎに幽遠な氣がする むくれあがつた土を見ても 深いところを覗くやうな氣がする 夜になつて風がささやく 木の葉をゆすぶる 何かがこつそりと抱き合つたやうな氣がする 影と影のやうなものが…… 空はふかく 星がいちめんにある いくら見てゐても飽きない みればみるほど何かを發見するやうに思ふ あたらしいものが心に乘りうつることをかんじる かたまつて光つてゐるのや 一つきり非常に地上に近いところに はすかいに光を投げて 澄みかがやいてゐるのがある 群星をはなれてゐるので寂しい 妙になにかを話しかけられてゐるやうな氣がしてくる 見れば見るほどなにか話したくなる

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