危険な猟師

小熊秀雄

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この猟師は獲物のない いらいらとした猟師です 火をつけた火繩をぶんぶん廻しながら 街をいそがしく歩きまはる 弱虫で向ふ見ずで臆病でなまけものの若い猟師です だんだん だんだん 火繩の火がもえ移つて親指に密着くと あわてて口火をつけるのです それが劇場の人ごみの中でも 手応へのない澄んだ碧空へでも 自分の咽喉笛へでも その筒口の向いたところ いきあたりばつたり火蓋をきる まことに、まことに 若い危険な猟師である きまぐれな猟師である

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