日没の樹

小熊秀雄

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柔らかい黄金樹木は いつぺんに音も無く倒れかける 人々は埃の中で蘇生した 影は重なり合ひ無数に馳けだす。 山火事のやうに 輝やくなかに立つてゐるのは 新らしい病気を憬れてゐる 労役に疲れてゐる家畜の眼だ。 火は燃え 街の黒い多角形の空いちめん 死滅の揺籃はゆらぎ そして大きな児供は夢を見始める。

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