硝石を摺る
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尻尾のないやせ犬が
藁小屋の中にそつとしのんで
そのまゝ
舌をべろりとだして
かがまつたまゝ死んでゐる
屍体の胃袋になんにもない
×
おや……それはなんでもない
あたりまいのことだよ
×
かん、かん、かん
帽子をかむらぬよぼよぼの
男をてらし
真夏のお日さまは
すきつ腹をいらだゝせる
男はあを向けにひつくり返つて
かがまつたまゝ死んで居る
×
おや……それはなんでもない
あたりまいのことだよ
×
ぎら/″\/″\
狂くはしくよく光るまさかり
街角でそつと獲物を待つても
から、から、から
だあれも見えない地下室で
そつと
擂鉢で硝子をすつても
×
おや……それはなんでもない
あたりまいのことだよ
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