停車場

小熊秀雄

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性の悪い魂のぬすびとが 薄荷の塔にはひつた たまらない感激であり かたくやはらかい 不意の抱擁である   ………… 田舎のお爺さんの 頬ぺたの皺が 伸びたりちぢんだり 退屈な!退屈な せせこましい顔の若い女が 淫奔な足音をたて しづかな!しづかな 青白い停車場である   ………… 待合室の長椅子の ビロードの 毛の中に 魂のかけらを みんな忘れてゆく停車場である

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