やけた鍵
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だまつてゐてくれ、
おまへにこんなことをお願ひするのは面目ないんだ。
この焼けてさびた鍵をそつともつてゆき、
うぐひす色のしなやかな紙鑢にかけて、
それからおまへの使ひなれた青砥のうへにきずのつかないやうにおいてくれ。
べつに多分のねがひはない。
ね、さうやつてやけあとがきれいになほつたら、
またわたしの手へかへしてくれ、
それのもどるのを専念に待つてゐるのだから。
季節のすすむのがはやいので、
ついそのままにわすれてゐた。
としつきに焦げたこのちひさな鍵も
またつかひみちがわかるだらう。
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