鹽釜港

佐藤惣之助

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今に、いまに燈がともらう あまりにほのかな櫻と海との うすうすとした眞晝の風のなかに 漁船の祭りの旗から魚賣の天幕から 太平洋の色やかなる月影がともり、燈がともり 岩と古い家家のある木の間に 老い朽ちる松島の影をはなち、濤をゆるめる 古雅な港がひつそりとして 北部日本の夜の繪を旅人の眉に懸げようと。

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